人が亡くなった時に、その遺体の扱いについては地域や国によって大きく変わるものですが、その中でも珍しいものが鳥葬と呼ばれるものです。
チベットやインドの一部で現在でも行われており、遺体を岩などに置いて鳥類を含めた野生動物に委ねます。
チベット仏教では遺体は魂が抜けた物体にすぎないというもので、その遺体を天に送るための儀式として鳥葬を行います。
インドで信仰されるゾロアスター教では火葬が忌避されるものであり、遺体を自然の中に放置し結果、鳥が食べるため鳥葬となったものです。
いずれの場合には肉食の大型の鳥類がいて成り立つのが鳥葬といえます。
日本を含めて、多くの国では鳥葬は行うことはできません。
現代の日本であれば死体損壊や遺棄罪にあたりますし、また遺体を放置するという風習は一部の地域であったものの全体としては死者は土葬または火葬が行われていたのでこのような方法は倫理的にも行うことが出来ないものです。